『法華経』の「如来神力品第二十一」(法華経509)には、「四句の要法」が説かれ、釈尊が地涌の菩薩の上首、上行菩薩に妙法の大法を付嘱するところです。これを「結要付嘱」とも「別付嘱」といいます。末法時代に仏法を流布するために大事な付嘱になります。これがなければ、私達は御本尊様や御題目を唱えることさえ出来ないことになります。非常に重要なところになるわけです。
上行菩薩とは、日蓮大聖人のことであり、久遠元初の仏様です。日蓮正宗では、「結要付嘱」によって付嘱された、久遠元初の仏法を血脈相承という形で伝えています。
「結要付嘱」の経文とは、
「以要言之。如来一切所有之法。如来一切自在神力。如来一切秘要之蔵。如来一切甚深之事。皆於此経。宣示顕説。(要を以て之を言わば、如来の一切の所有の法、如来の一切の自在の神力、如来の一切の秘要の蔵、如来の一切の甚深の事、皆此の経に於て宣示頭説す。)」(法華経513)
と説かれる経文であります。日蓮大聖人は『三大秘法抄』で、結要付嘱の経文である要言について甚深の御指南をされています。故に、
「実相証得の当初(そのかみ)修行し給ふ処の寿量品の本尊と戒壇と題目の五字なり。」(御書1593)
と仰せのように、三大秘法のことであることを御教示であります。三大秘法は御本尊様のことであります。
「如来神力品第二十一」に、
「以仏滅度後。能持是経故。諸仏皆歓喜。現無量神力。(仏の滅度の後に 能く是の経を持たんを以ての故に諸仏皆歓喜して無量の神力を現じたもう)」(法華経515)
と説かれています。文底秘沈の大法である三大秘法の御本尊様を受持信行する人には、三世十方の諸仏が歓喜して、無量の神通力を現証として現すと説かれます。そこから、「如来神力品」という名前が付いているわけです。
また「如来神力品第二十一」には、
「於如来滅後。知仏所説経。困縁及次第。随義如実説。如日月光明。能除諸幽冥。斯人行世間。能滅衆生闇。教無量菩薩。畢竟住一乗。(如来の滅後に於て仏の所説の経の因縁及び次第を知って 義に随って実の如く説かん 日月の光明の能く諸の幽冥を除くが如く 斯の人世間に行じて 能く衆生の闇を滅し 無量の菩薩をして 畢竟して一乗に住せしめん)」(法華経516)
と説かれ、宗祖日蓮大聖人のことを釈尊が予言された経文です。「斯の人」というのが、外用の上行菩薩であり、御内証に於ける末法の御本仏大聖人なのです。私達は日蓮大聖人が仰せになるままに、信心をすることで、人生の闇となる迷いや悩みを、払拭させ成仏することが出来るのです。
『御義口伝』には「神力品八箇の大事」(御書1783)があり、「第一 妙法蓮華経如来神力の事」「第二 出広長舌の事」「第三 十方世界衆宝樹下師子座上の事」「第四 満百千歳の事」「第五 地皆六種震動其中衆生○衆宝樹下の事」「第六 娑婆是中有仏名釈迦牟尼仏の事」「第七 斯人行世間能滅衆生闇の事」「第八 畢竟住一乗○是人於仏道決定無有疑の事」という八つの大事が説かれます。
日蓮正宗には、七百年来血脈相承によって、人々の心の闇を滅することが出来る、三大秘法という本門戒壇の大御本尊様が伝えられています。
