正林寺御住職指導(H30.2月 第169号)
宗祖日蓮大聖人は『報恩抄』に、
「されば花は根にかへり、真味は土にとヾまる」(御書1037)
と仰せであります。昨年きれいに咲いた花は元の根にかえり、瑞々しく美味しい果実の真味は、土にとどまる意味と拝します。
毎年二月の時期は、春に備えて草木の芽が出るために準備をして、木に咲く花は根にかえって時を待ちます。
まだまだ寒い日が続きますが、私達も寒い時期は陽気が良くなる前に様々な準備をする大事な時であります。
それは春に備えて自然界でも草木が生い茂ったり花を咲かせるように、特に信行学において準備を着実に行うことが大切です。
年始めでは、個々に一年間の願いを持って出発したと思います。
その願いを実現するための大事な期間が、この伝統の二月に当たります。
さて宗祖日蓮大聖人の御聖誕八百年を三年後の二月十六日にお迎えいたします。
その御聖誕八百年の五十年前が、昭和四十六年に当たり、御聖誕七百五十年をお迎えしました。その時に第六十六世日達上人の御下命によりまして、記念出版がなされ、「日蓮大聖人 御聖誕七百五十年を迎えて」との、当時宗務院教学部長でいらした第六十七世日顕上人が御執筆なされました。
その記念出版の「序」には、
「祝うべきかな此の日
讃うべきかな此の時
総本山においては、古来、二月十六日を期して御誕生会が行われ、御報恩の法味を捧げまいらせてきたのである。」(補訂新版 P8)
との記述があります。
その後に「花は根にかへり、真味は土にとヾまる」との御書を引用なされ、御報恩に供し念ずるものであります、と「序」を結ばれております。
今月は御聖誕八百年に向けて一段と大事な月になります。
宗祖日蓮大聖人『妙一尼御前御消息』に曰く、
「法華経を信ずる人は冬のごとし、冬は必ず春となる。いまだ昔よりきかずみず、冬の秋とかへれる事を。いまだきかず、法華経を信ずる人の凡夫となる事を。」(御書832)
