御本尊書写の権能は、唯授一人の血脈を受けられた御法主上人お一人に限られるというのが、日蓮大聖人の教えです。
『本因妙抄』に、「血脈並びに本尊の大事は日蓮嫡嫡座主伝法の書、塔中相承の禀承唯授一人の血脈なり」(全集 八七七頁)と仰せられています。
また、第五十六世日応上人は「金口嫡々相承を受けざれば決して本尊の書写をなすこと能はず」(弁惑観心抄 二一二頁)と仰せです。
したがって宗門七百年の歴史において、御法主上人以外の僧侶が、たとえ高徳、博学、能筆の方であろうとも、御本尊を書写したということはありません。
ただし御隠尊猊下が御当代上人の委託を受けて、御本尊を書写されることはあります。(次項参照)
[参考資料]
「尊師自らも在世中一幅の本尊をも書写し玉はざる。唯授一人の相伝なくして書写すべきものに非ざるが故になり、然るに其の末弟として其の禁誡を犯し、恣に血脈相承ありとして、本尊を書写せること、師敵対・僣聖上慢の悪比丘たるべし」(研教 二七-四七二頁)
