平成25年6月度 広布唱題会の砌
於 総本山客殿
(大日蓮 平成25年7月号 第809号 転載)
皆さん、おはようございます。
本日は、六月度の広布唱題会に当たりまして、皆様には多数の御参加、まことに御苦労さまでございます。
本年も既に半ばを過ぎ、六月に入りましたが、皆様には僧俗一致・異体同心して、日夜、折伏誓願達成へ向けて御精進のことと存じます。
特に本年度は、十一月には御影堂の大改修落慶法要が行われる予定になっており、その前、十月末までには、全支部が必ず折伏誓願を達成して、晴れて仏祖三宝尊に御報告申し上げたいと思います。
もちろん、そのためには今まで以上の努力がなければ、誓願を達成することは困難でありますが、しかし、講中が異体同心してその困難を乗り越え、精魂を傾け、広布に貢献していくところに、地涌の菩薩の眷属としての使命と自覚に目覚め、大きく変化していくのでありますから、その功徳はまことに計り知れない大きなものが存しているのであります。
『御義口伝』に、
「末法に於て今日蓮等の類の修行は、妙法蓮華経を修行するに難来たるを以て安楽と意得べきなり」(御書1762)
と仰せのように、正しい信心をしていこうとすれば、様々な難が競い起こることは必定であります。
しかし、難来たるをむしろ喜びとして、難と対峙し、難と正面きって取り組んでいくことが大事でありまして、実はこれが難を乗り越える秘訣でもあります。
つまり、難は魔の所為でもありますから、こちらが逃げれば逃げるほど、執拗に追いかけてくるものであります。したがって、難から逃げては絶対に問題を解決することはできないのであります。
『四条金吾殿御返事』には、
「此の経をきゝうくる人は多し。まことに聞き受くる如くに大難来たれども『憶持不忘』の人は希なるなり。受くるはやすく、持つはかたし。さる間成仏は持つにあり」(御書775)
と仰せであります。
まさしく「受くるはやすく、持つはかたし。さる間成仏は持つにあり」と仰せのように、信心は、蕩々と絶え間なく流れる水のように持ち続けることが大事でありまして、いかなる難や障魔が競い起きようが、強盛なる信心をもって不断に持ち続けることが肝要なのであります。
しかしまた、この信心を続けていこうとすれば、様々な難が競い起こることは必定であります。故に、次下の御文には、
「此の経を持たん人は難に値ふべしと心得て持つなり。『則為疾得無上仏道』は疑ひ無し。三世の諸仏の大事たる南無妙法蓮華経を念ずるを持つとは云ふなり」(同)
と仰せであります。
「則為疾得無上仏道」とは、法華経見宝塔品第十一の御文でありまして、
「則ち為れ疾く 無上の仏道を得たり」(法華経355)
と読みます。
すなわち、仏滅後の末法で妙法を信行する者は、速やかに無上仏道、成仏の境地を得ることができるとの意であります。
「疾得」とは、速やかに仏果を得ることであります。速疾頓成と同義でありまして、いわゆる即身成仏を指します。
「速疾頓成」の「速疾」とは、迂回に対する語でありまして、速やかなことであります。「頓成」とは、長期間の歴劫修行による成仏に対する語で、ただちに成仏することであります。
爾前の華厳経などでも速疾頓成を説きますが、いまだ十界互具が説かれず、したがって十界に差別があり、二乗・女人等の成仏が定まっておらず、また始成正覚の仏の所説でありますから本因の下種が定まらず、真の即身成仏とは言えないのであります。法華経に来たって初めて、速疾頓成は名目だけでなく、真実の義が具わってくるのであります。
つまり、濁劫悪世の末法に在って、我らが妙法の正しい信心をしていこうとすれば、必ず魔が競い、難が起きることは必定であります。
しかし、いかなる魔や困難が競い起きようが、本因下種の妙法を受持信行する者は、これらの難を乗り越え、必ず「則為疾得無上仏道」の大功徳、すなわち速やかに無上仏道を得、即身成仏の大果報を受けることができると仰せられているのであります。
今、宗門は来たるべき平成二十七年・三十三年の目標達成へ向けて、僧俗一致・異体同心して前進をしております。
この時に当たり、私どもは「則為疾得無上仏道」の御文を拝し、大御本尊様の広大無辺なる功徳を確信して、日夜朝暮に怠らず題目を唱え、いよいよ強盛なる信心に住していくことが肝要であります。
と同時に、この妙法信受の計り知れない広大なる功徳を、己れ一人だけに止めることではなく、邪義邪宗の害毒によって塗炭の苦しみにあえぐ多くの人々に対して、強いて妙法蓮華経の五字を下種結縁し、折伏をしていくことが肝要であります。
されば、大聖人は『法華初心成仏抄』に、
「元より末法の世には、無智の人に機に叶ひ叶はざるを顧みず、但強ひて法華経の五字の名号を説いて持たすべきなり」(御書1315)
と仰せられ、さらに『如説修行抄』には、
「誰人にても坐せ、諸経は無得道堕地獄の根源、法華経独り成仏の法なりと音も惜しまずよばはり給ひて、諸宗の人法共に折伏して御覧ぜよ」(同673)
と仰せであります。
今こそ、私どもはこの御金言を拝し、末法の御本仏宗祖日蓮大聖人に連なる血脈正統の門下として、また大聖人の御遺命を拝し、一天四海本因妙広宣流布達成を目指す者として、老若男女を問わず、また入信の古さや新しさは関係なく、すべての者が一人残らず立ち上がり、一切衆生救済の大慈悲行である折伏を行じていくことが、御本仏大聖人の御意にかなう最善・最高の仏道修行であり、かつ、今日、我々に課せられた最も大事な使命であり、責務であることを自覚し、まずは本年度の折伏誓願を全支部が必ず達成されますよう衷心よりお祈りを申し上げまして、本日の挨拶といたします。
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