日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

師走の候

正林寺御住職指導(H27.12月 第143号) 

 本年も最後の月になりました。毎年十二月になると「師走」という言葉を耳にします。また手紙などの挨拶文として「師走の候」と筆やペンを取られる方もいるでしょう。「師走」とは陰暦十二月の異称であり、太陽暦の十二月にもいわれます。また極月ともいい、年の極まる月の意味があります。
 さて、この「師走」の時期は今年一年の集大成の月であり、本年初頭に志された誓願や諸願が成就されたかどうかを確認して、来年に向けての大事な出発の準備をする月でもあります。信心の世界では宗祖日蓮大聖人が『四条金吾殿御返事』に、
「日蓮は少きより今生のいのりなし。只仏にならんとをもふ計りなり。」(御書1179)
と仰せであります。私達も自身が成仏できるようにとの祈りが、今年を振り返り自行においては、真剣な唱題ができたかを確認することが大切であります。
 しかし、私達凡夫は「仏にならんとをもふ」祈りよりも、御金言は教学的に理解されていても、いつの間にか「今生のいのり」に集中して唱題することが常であります。
 その時こそ大聖人が『松野殿御返事』に、
「悦ばしからん時も今生の悦びは夢の中の夢、霊山浄土の悦びこそ実の悦びなれと思し食し合はせて又南無妙法蓮華経と唱へ、退転なく修行して最後臨終の時を待って御覧ぜよ。」(御書1051)
と仰せのお言葉を思い出して「今生の悦びは夢の中の夢」であり、「霊山浄土の悦びこそ実の悦びなれ」との一念で唱題をさせて頂くことが必要であります。

 

 化他行の折伏や育成について、御本仏日蓮大聖人は弘安三年十二月に著された『諌暁八幡抄』に、
「今日蓮は去ぬる建長五年癸丑四月廿八日より、今弘安三年太歳庚辰十二月にいたるまで二十八年が間又他事なし。只妙法蓮華経の七字五字を日本国の一切衆生の口に入れんとはげむ計りなり。此即ち母の赤子の口に乳を入れんとはげむ慈悲なり。」(御書1539)
と仰せであります。宗旨を建立されて、立宗を宣言あそばされてから、その後に「余は二十七年なり」との出世の御本懐を遂げられて、その翌年までの二十八年間は、一切衆生救済のために大慈大悲の御振る舞いを弟子檀那に御教示下さいました。
 御本仏大聖人の御振る舞いを拝して私達も寸分なりとも化他行において修行させて頂けたか今年を振り返り、来年以降の折伏と育成の更なる充実化に向けて精進することが大事であります。