昭和四十七年の十月、全世界の日蓮正宗の僧俗の御供養をもって、総本山に正本堂が完成されました。
その発願者である池田氏に対し、第六十六世日達上人は「正本堂賞与御本尊」を授与し、その功績を讃えられたのです。
ところが池田氏は正式な手続きをとらず、この御本尊を勝手に模刻し、会館に安置して一般の学会員に拝ませたのです。
日達上人は後に昭和五十三年六月二十九日の教師指導会において「学会の方で板御本尊に直した所があります。それは私が知らなかった」(大日蓮 三九〇-四四頁)と仰せられています。
御法主上人の允可を得ないで、池田氏が勝手に模刻した本尊は、まさに『ニセ本尊』であり、これは後日、池田氏等の詫びとともに、総本山に納められ、二度と日の目を見ることなく今日に至っております。
なお「正本堂賞与御本尊」の裏に、日達上人の直筆で「此の御本尊は正本堂が正しく三大秘法抄に御遺命の事の戒壇に準じて建立されたことを証明する本尊也」と書かれていますが、これは当初、学会側から「此の御本尊は、正本堂が正しく三大秘法抄に御遺命の事の戒壇為ることの証明の本尊也」と書いてほしいと原稿を持参して申し入れてきたものです。
日達上人はこの不遜な申し入れに苦慮のうえ、あえて「準」の一字を入れられて、学会の慢心を戒め、正本堂が直ちに事の戒壇ではないことを念のために書かれたのです。
