宗門においては古来、御本尊を御法主上人の許可なしで下付したことはありません。
第六十六世日達上人は、『化儀抄略解』の注に「当時は交通が不便であり、戦乱相継ぐ時代である故、日有上人が一時的に末寺住職に許されたことで、形木の意であります。書き判が無いから決定的でないことを表わしている。現今は絶対に許されないことであります」(達全 一-四-五六〇頁)と仰せです。
このように御形木御本尊を末寺で作り、下付されたことがあっても、それは特殊な時代状況のもとで、御法主上人の許可を得て、一時的に行なわれたことです。
また、たとえ特殊の事情があったとしても、こと御本尊に関しては、第二十九世日東上人が『当家法則文抜書』に「仏法を相属して当代の法主の処に本尊の体有る可きなり」(研教 九-七四〇頁)と教示されているように、本宗では昔から、御本尊に関してはすべて御法主上人の許可が必要だったのです。
今日、学会で御本尊を勝手にコピーし、授与するなどはもってのほかの所業なのです。
