正林寺御住職指導(H22.9月 第80号)
日蓮大聖人は『教機時国抄』に、
「仏教を弘めん人は必ず時を知るべし」(御書二七〇㌻)
と宗旨を決定する上で、時を知ることが絶対不可欠であると御教示です。時に適った正しい教えを信仰することが「時を知る」ことになります。
釈尊は滅後の仏法流布の時代を正法・像法・末法の三時に分別され、教法の時代的特性を予言されました。大集経に説かれる「五箇の五百歳」という時代区分も、「三時」と同じく仏法流布の時代的特性を示されたものです。
「五箇の五百歳」とは、釈尊の滅後を五期に区切り、その時々の仏法流通のあり方を説明したものをいいます。
第一の五百年は「解脱堅固」といい、智慧を得て悟りを開く者が多い時代です。
第二の五百年は「禅定堅固」といい、心を一つに定めて深く思惟する修行が広く行われる時代です。以上の一千年間を、仏の教法が正しく伝わる時代という意味から、正法時代といいます。
第三の五百年は「読誦多聞堅固」といい、経典を読誦し、聴聞することが広く行われる時代です。
第四の五百年は「多造塔寺堅固」といい、寺院・仏塔の建立が広く行われる時代です。以上の一千年間は、教義や修行の形のみが正法時代に像ることから像法時代といいます。
第五の五百年は「闘諍言訟・白法隠没」といい、釈尊の仏法が衰え、衆生が互いに争う時代です。これ以降、無知・無行の人のみが充満し、釈尊の仏法が衰微して微末となることから末法といいます。この時代には、釈尊より法華経の会座にて末法の弘通を託された上行菩薩が、その付嘱された結要の大法を弘められる時です。
付嘱された結要の大法とは、上行菩薩の再誕たる日蓮大聖人が付嘱の筋目より説き顕された文底独一本門の三大秘法です。
「時を知る」とは、正法・像法・末法の各時代の違いを知り、今末法の時代は本門の三大秘法が広宣流布すべき時であることを正しく信じ行うことです。
