現実に本来の神である、諸天善神が存在しないために、世の中が非常に不安定です。その理由が「神天上の法門」に示され、正しい仏法を信じないために起きた、謗法の害毒による現証です。
「神天上の法門」とは、平和にする神が天に上がることで、御本仏日蓮大聖人が「立正安国論」に説かれます。世の中の人々が、皆正法に背くとき、善神が法味に飢え守護の国土を捨てて天界の本地に戻り、その代わりに神社仏閣には悪鬼・魔神が住み、種々の災難を起こしています。
私達人間は、食物を食べれば力が出ますが、神の場合は、法味という食べ物(御題目の南無妙法蓮華経)を食べなければ、神の力が一切でないのであります。神に法味を捧げる方法は、正しい仏法を信じ、御本尊様に御題目を唱えることで、神に法味である御題目を食べさせることが出来ます。これを実行しなければ、世の中は本当に善くなりません。
日蓮大聖人は「神天上の法門」について『立正安国論』に、
「倩(つらつら)微管(びかん)を傾け聊(いささか)経文を披(ひら)きたるに、世皆(みな)正に背(そむ)き人悉(ことごと)く悪に帰す。故に善神国を捨てゝ相(あい)去り、聖人所を辞して還らず。是(ここ)を以て魔来たり鬼(き)来たり、災(さい)起こり難(なん)起こる」(御書234)
と御指南のように、世の人々は謗法を信じ、国を正しく治める正法を信じないため、国を護る善神が法味を貰えないために去り、その結果、魔や鬼神が来て災難を起こしていると仰せです。更に同抄では、
「而るに盲瞽(もうこ)の輩(やから)、迷惑の人、妄(みだ)りに邪説(じゃせつ)を信じて正教(しょうきょう)を弁(わきま)へず。故に天下世上(せじょう)諸仏衆経(しゅきょう)に於て、捨離(しゃり)の心を生じて擁護(おうご)の志(こころざし)無し。仍(よ)って善神聖人(しょうにん)国を捨て所を去る。是(ここ)を以て悪鬼外道災(さい)を成し難を致(いた)すなり」(御書237)
と邪教を崇める結果、災難が起きていることを御教示であります。
第二十六世日寛上人も、神が天上界に去る理由について『報恩抄文段』に、
「問う、開目抄上十に云く『天照大神・正八幡・山王等・諸の守護の諸大善神も法味を・なめざるか国中を去り給うかの故に悪鬼・便を得て国すでに破れなんとす』と云云。太田抄二十五 十五に云く『閻浮守護の天神・地祇も或は他方に去り或は此の土に住すれども悪国を守護せず或は法味を嘗めざれば守護の力無し』等云云。既に『或は去り或は住す』という、何ぞ諸神天上というや。
答う、或は住する辺ありと雖も、既に悪国を護らず。縦い護らんと欲すと雖も、法味を嘗めざれば威力あることなし。故に住すと雖も住せざるが如し、去らずと雖も去るが如し。故に通じて諸神天上というなり」(御書文段429)
と御指南であります。私達が自行化他にわたり、御題目を御本尊様に唱え、他の人にも御題目を唱えるように勧めることで、神は法味を食することが出来、本来の力を具えて、世の中を安泰にし平和にしてくれるのであります。
